西サハラ友の会通信 No. 47(2026年4月29日発信)

西サハラ友の会通信 No. 47(2026年4月29日発信)
2025年1月・2月のニュース

2024年10月4日のEU司法裁判所の判決(EUモロッコ貿易協定は西サハラを含まない、西サハラ産は西サハラ産と表示すべし)を受けて、モロッコはEUへのロビー体制を強化しました。また、モロッコは軍備増強を進め、外国資本の誘致を盛んに行っています。そんな中、観光振興で占領の既成事実化を進ようとするモロッコの戦略に、欧州のビジネスがのっかったものです。

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目次 No. 47

【西サハラ/難民キャンプ/ポリサリオ戦線】
・難民キャンプで法律家会議開催
・ポリサリオ戦線、国際モンテ・カルロを訴える考え

【西サハラ/占領地】
・ライアン・エアー就航でダーフラの観光地化が加速
・(関連)国境なき記者団、モロッコを批判
・(関連)スペインのヨーロッパ議会議員、記者追放について質問
・ヨーロッパ議会議員、エル・アイウンで上陸拒否

【モロッコ】
・F-35を32機購入か?
・モロッコの軍事専門家、F-35購入を否定
・モロッコ、ミラージュとF16を購入
・モロッコ、ミラージュ2000-9、30機をUAEから購入か?
・セウタ・メリジャ国境の状況改善の条件は、西サハラへのモロッコの主権の承認
・モーリタニアとの国境に新たな通路
・国王の冗談を言って禁固2年
・モロッコの水産業界、空前の利益
・王位継承者の横顔
・中国企業がモロッコでEV用電池の材料製造

【アルジェリア】
・モロッコからの麻薬持ち込みの手法が明らかに
・アルジェリア勝訴:モロッコ・クラブのジャージの地図問題で

【EU】
・モロッコのブリュッセルロビー再編
・ヨーロッパ議会内西サハラグループ、解散
・EU理事会の法務局、EU司法裁判所の判決遵守を主張
・EU司法裁判所、判決文の書き換え要請を拒否
・EU・モロッコ航空協定は西サハラを含まない

【スペイン】
・外相、西サハラ空域交渉について開示せず
・メリジャの国境が条件付きオープン
・メリジャの税関が再開、セウタの関税も初めてオープン
・モロッコ:セウタに通勤する国民に渡航必要書類を発行せず
・レアル・マドリードの次期CEOはモロッコ出身実業家?
・スペインからモロッコへの企業移転:低賃金、税優遇、緩い環境規制
・農業団体、モロッコ産トマトの輸入業者に対して訴訟
・スペイン、EU向けトマト生産国2位の座をモロッコに明け渡す
・モロッコのスパイをドイツに引き渡す
・TVE、西サハラをモロッコ領とする地図を掲載
・モロッコに救急車10台を供与
・ジブラルタル海峡トンネルは当分無理
・モロッコのスパイ、メフディー・ヒージャーウィー
・スペイン商工会議所、西サハラを含むモロッコの地図を使用
・サンチェス政権下で237,000人のモロッコ人がスペイン国籍を取得
・元首相・元防相、モロッコの西サハラ併合を支持

【フランス】
・フランスとモロッコ:農業博覧会
・MGHパートナーズ、カサブランカに事務所
・西サハラ産は「西サハラ」表示
・文化相、西サハラを初訪問
・(関連)ポリサリオ戦線、仏文化相の西サハラ訪問を批判
・(関連)アルジェリア、仏文化相の西サハラ訪問を批判

【他のヨーロッパ諸国】
・コペンハーゲンの西サハラ連帯運動事務所、火炎瓶を投げられる
・モロッコのスパイ、ドイツで逮捕

【米国】
・米企業ドリズコールズの野心(やや古いニュース)
・トランプ:ガザ住民の移転先はモロッコ、プントランド、ソマリランド
・アブラハム合意からブージュドゥール沖ガス利権へ
・ヤリヴ・エルバズのビジネス帝国

【国連・国際機関】
・FAO、西サハラの映画を拒否
・FIFA、モロッコに地域事務所を設置
・アフリカ連合委員会副議長にアルジェリアの大使

【他の中東・アフリカ諸国】
・ガーナ、RASDの承認を撤回
・パレスチナ高官、前言を撤回
・ケニヤ・モロッコ外相会談
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【西サハラ/難民キャンプ/ポリサリオ戦線】
難民キャンプで法律家会議開催
2024年12月5・6日、チンドゥーフの難民キャンプのアウセルド地区で国際法律家会議(EIJ)が開催され、100人以上が集まり、EU司法裁判所の判決を受けて「西サハラの法的地位と天然資源の搾取」をテーマに議論を行った。進歩的検察官組合(UPF)、民主主義のための判事たち(JJpD)、サハラーウィ法律家組合(UPF)、サハラーウィ国家人権委員会(CONASADH)、サハラーウィ政治囚・失踪者家族協会(AFAPREDESA)が共同で開催した。判決後、EUは言葉を取り繕って判決の影響を無効化しようとしていることが確認された。また会議中画期的だったのは、占領地の状況を念頭に気候変動の取り組みにサハラーウィも参加すべきだという提案がなされたことで、COPにサハラーウィの代表を参加させ、パリ協定に加盟すべきことが議論された。(El Independiente, 3 Jan. 2025)
https://www.elindependiente.com/opinion/2025/01/03/el-estatus-juridico-del-sahara-occidental-a-debate-en-los-campamentos/
https://archive.is/ie06h

ポリサリオ戦線、国際モンテ・カルロを訴える考え
信頼できる情報筋によると、ポリサリオ戦線は国際モンテ・カルロを、そのウェブサイトがポリサリオ戦線の兵士がシリアのアサード政権側に立って戦っているなどと書いていることについて、裁判に訴える考えがあるようだ。ポリサリオ戦線のウッビー・ブシュラーヤジュネーブ代表は、ポリサリオ戦線の外交方針は内政不干渉であり、西サハラの法的範囲を超えて何かすることはない、と述べた。国際モンテ・カルロのウェブサイトの編集長はモロッコ人だった。(La Patrie News, 15 Feb. 2025)
https://lapatrienews.dz/justice-le-polisario-se-prepare-a-poursuivre-monte-carlo-international/

【西サハラ/占領地】
ライアン・エアー就航でダーフラの観光地化が加速
就航したばかりのライアン・エアーのフライトで、スペインの記者がダーフラを訪れた。飛行機は観光客で一杯だった。あるカップルはダーフラという町があることなど2週間まで知らなかったという。航空運賃はたったの16ユーロ。ダーフラはタコ等のシーフードが豊富なリゾートだ。そして、サハラーウィへの弾圧と活動家の失踪も多い。ダーフラは何年もフランスからの観光客にとってのパラダイスだった。モロッコは今、スペインを相手に同様の成功を収めたいと考えている。観光用のパンフレットには砂漠の砂丘、サーフィン、ラクダ乗りなどが描かれている。警察署での殴打や誘拐、監視、活動家の失踪、サハラーウィの隔離などには、一言も触れていない。しかしダーフラの深部に入ると恐ろしい証言が立ち現れる。「私の兄は2年間行方不明だ。死んでいるに違いない」と、ある青年が本紙記者に語った。モロッコでは、ヴィデラ将軍政権下のアルゼンチンやピノチェト将軍政権下のチリとは違って、人は「殺されない」。彼らはただ消えるだけだ。青年によれば、当局は彼の兄をムハンマド6世の邸宅に泥棒に入った一味のメンバーだみなしたという。理由は彼が印のついた(番号がわかっていた)紙幣を所持していたからだという。「ばかげた話だ。ここではサハラーウィの活動家だからという理由で逮捕されない。別な理由を見つけるんだ」と青年は言った。(Publico, 24 Jan. 2025)
https://www.publico.es/internacional/africa/turismo-pais-ocupado-dajla-ciudad-vacaciones-bajo-represion-marroqui.html
https://archive.is/dUlGp

スペイン人ジャーナリスト2人が西サハラから追放
最近、2人のスペイン人ジャーナリストが西サハラ占領地のダーフラから追放された。まず2月5日、エル・インディペンディエント紙のフランシスコ・カリオン記者、1週間半前にはプブリコ紙のホセ・カルモナ記者が国外退去にあった。一方、1月以来、モロッコはスペインから何十人ものインフルエンサーを招待し、ダーフラをプロモートしている。1月8日から11日の間、100人のスペインとポルトガルの旅行業者、ジャーナリスト、インフルエンサーがモロッコ政府観光局によってダーフラに招待された。
ダーフラのサハラーウィの人権活動家、エルマーミー・アンマール・サーレム(Elmami Amar Salem)は本紙に「サハラーウィはずっと惨めな状態の中で暮らしている。逮捕、監視、拷問、投獄といった目に遭っている。モロッコ人移住者の波が押し寄せる中、サハラーウィは周縁化されている。ダーフラは観光、漁業、農業など豊かな町だが、こうした資源は搾取され、われわれは恩恵を受けていない」と語った。西サハラ占領地の主要な活動家ネットワークであるCODESA(西サハラ人権擁護者コレクティブ)の代表、アリー・サーレム・ターメク(Ali Salem Tamek)は、もしわれわれの言うことが違っているのならモロッコは西サハラを開放して人を入れればいいのだと言う。
ダーフラの住民であるアフメド・アグリシ(Ahmed Aghrishi)は、3年前に兄のラーヒブが失踪した。それでこの金曜日一家は抗議行動をダーフラの街頭で行った。警察は「友人が彼を殺し、15リットルものガソリンで遺体を燃やしたので、骨しか残っていない」という。しかし、DNA検査をしようと骨を求めても警察は拒否するだけだ。警察のいう兄の友人を警察に連れて行ったが、彼は2時間後に釈放され、翌日遺体で発見された。警察が言うには自殺したという。実際には警察が殺したんだ、とアグリシは言う。
在スペインのポリサリオ戦線代表アブドゥッラー・アラビは「ユーチューバーやインフルエンサーを招待するのは不法な占領を覆い隠すモロッコの戦術に他ならない。招待された人達の中には彼らがやることの影響を自覚している人もいるだろうが、気にしない人もいる。ユーチューバーなら真実を尊重するというのが義務のはずだ。しかし、彼らが売っているのは実際に起きていることを反映しない現実なのだ。住民が虐待されているところへ行き、自分は政治には関係していない、などと言えるだろうか。それは倫理と人権の問題だ。占領地へ行ってサーフィンをすること自体まちがっているが、それをプロモートしたり隠蔽したりすれば、それはもはや占領の共犯だ、と彼は言う。(El Independiente, 8 Feb. 2026)
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/02/08/fuera-periodistas-bienvenidos-influencer-estrategia-marruecos-blanquear-ocupacion-dajla/
https://archive.is/wzHSC
(関連)国境なき記者団、モロッコを批判
NGOの国境なき記者団は、2月7日、2人のスペイン人ジャーナリスト追放についてモロッコを批判する声明を発表した。ホセ・カルモナ記者はスペインの西サハラ支援グループのメンバーと1月18日に西サハラに入ったが、すぐに警察が後を付けてきたという。ある人の家の中に入ってインタビューしようとしたら警察がやってきて、タクシーに乗せられ、ホテルに連れて行かれ、「モロッコ政府の命令によりこの市から追放する」と告げられた。彼らはアガディールで月曜日のマドリッド行きの飛行機を待った。カリオン記者は2月5日にマドリードからダーフラに飛び、空港ビルを出ることが許されず、パスポートを取り上げられ、尋問された。パスポートはマドリードに到着するまで返してもらえなかったという。国境なき記者団がによる報道の自由ランキングでは、モロッコは世界180ヶ国中129番目になっている。(El Independiente, 7 Feb. 2025)
https://archive.is/PhJA3
https://www.elindependiente.com/espana/2025/02/07/reporteros-sin-fronteras-denuncia-la-expulsion-por-marruecos-de-los-periodistas-de-el-independiente-y-publico/

(関連)スペインのヨーロッパ議会議員、記者追放について質問
スペインのガリシア民族主義ブロックに属する欧州議会議員アナ・ミランダ氏は、モロッコによる2人のスペイン人記者追放について欧州委員会に問いただすつもりだ。FAPE(スペインジャーナリスト協会連盟)はアルバレス外相に「モロッコ側に適切な説明を求めるよう」要請した。2025年になって以後、7人のスペイン人が西サハラから追放されている。NGOのメンバー2人、バスク議会の議員3名、そして今回の記者2名だ。これまでモロッコは西サハラ関連で307人を追放した。307人の国は20ヶ国に及ぶが、ノルウェーとスペインが最も多い。2014年には53人、2016年には85人、2017年には68人、2019年には34人となっている。また、モロッコは7つの団体を西サハラに入れないものとしている。ヒューマンライツウォッチ、Novact、国境なき法律家、フリードリッヒ・ナウマン財団、アムネスティ・インターナショナル、Free Press Unlimited、そしてカーター・センターだ。(Periodistas, 11 Feb. 2025)
https://periodistas-es.com/pregunta-a-la-comision-europea-por-las-expulsiones-de-periodistas-del-sahara-187278
https://noteolvidesdelsaharaoccidental.org/ana-miranda-pregunta-a-la-comision-europea-por-las-expulsiones-de-periodistas-del-sahara-periodistas-en-espanol/

ヨーロッパ議会議員、エル・アイウンで上陸拒否
2月20日、西サハラのエル・アイウンに飛行機で到着したヨーロッパ議会議員、イサ・セッラ氏(スペインのPodemos)、ジュッシ・サラモ氏(フィンランド)、カタリナ・マルティンス氏(ポルトガル)はモロッコ当局によって飛行機を降りること自体を阻止された。一行はEU司法裁判所の判決の履行状況を見ることになっていた。また、人権侵害の状況観察やMINURSOとの面会、西サハラの資源収奪を批判している団体との面会を計画していた。(El Independiente, 20 Feb. 2025)
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/02/20/marruecos-retiene-en-el-sahara-occidental-a-una-delegacion-de-eurodiputados/
https://archive.is/mjUoa
【モロッコ】
F-35を32機を購入か?
F-35は世界最先端を行く戦闘機だとされている。モロッコはそれをアラブ諸国の中で最初に購入することになるだろう。32機で170億ドルになる。一方、アルジェリアはロシアにスホーイSu-57戦闘機の購入を申し入れたばかりだ。F-35もSu-57もいわゆる第5世代の戦闘機で、F-35は空中戦、地上攻撃、偵察、電子戦を遂行できる。また、他の飛行機、船、司令部とのネットワークで活動する能力があり、ステルス機でもある。さらにセンサー融合システムをもち、パイロットが運航状況を一目で判断できるようになっている。パイロットのヘルメットにディスプレーがついており、操作盤から目を離していても、ターゲットを「見る」だけで標的と定めることができる。こうした能力によって、F-35は地域のミリタリーバランスを大きく変えてしまう可能性がある。スペインとしては、現状第4世代戦闘機であるユーロファイターをより近代化するか、F-35を購入するかしなければ、単独ではかなわない。NATOとの連携でモロッコの軍事的優位性に対抗することも考えられる。(La Razón, 2 Jan. 2025)
https://www.larazon.es/internacional/marruecos-podria-ser-primer-pais-arabe-africano-contar-caza-quinta-generacion-f35-visto-bueno-estados-unidos-israel_202501026776dc2f4f1fb700017d3b96.html
https://archive.is/M8cln

モロッコの軍事専門家、F-35購入を否定
上記の報道とはうらはらに、モロッコの軍事専門家アブドゥルハミード・ハリーフィー氏(Abdelhamid Harifi)はモロッコはまだF-35購入の計画をもっていないと述べた。モロッコのF-35購入の報道は、イスラエルのイデンティテ・ジュイヴ(Identité Juive)によって昨年11月になされ、その後いろいろなメディアが続いた。モロッコのメディアス24(Médias 24)によれば、イデンティテ・ジュイヴはフランスで運営されているウェブサイトで閲覧者はただかが1日100人しかいない。一方、軍事専門家のハリフィ氏はモロッコ政府がアルジェリアを非難する際によく使う人物で、ニューヨークを拠点とするMorocco World Newsも、モロッコがUAEからミラージュ30機を購入するとの噂を否定する際にも引用した。ただ、ハリフィ氏も、モロッコが将来F-35を購入する可能性はあるとしている。おそらくトランプ政権が終わる頃までには交渉を始めるだろう、ただ対アルジェリアのことを考えると議論はできるだけ先延ばしにしたい、と述べている。(Infodefensa, 9 Jan. 2025)
https://www.infodefensa.com/texto-diario/mostrar/5129771/improbable-compra-cazas-f-35-parte-marruecos
https://archive.is/zcl7C

モロッコ、ミラージュとF16を購入
結局、UAE(アラブ首長国連邦)がその所有するミラージュ2000-9の半分30機をモロッコにわずかばかりの代金で売り渡すことになった。実際には4億7,500万ユーロ相当になる。戦闘機の移譲は2027年になる。2027年、モロッコはアメリカからF-16 Block 70.72 Viper戦闘機を25機受け取ることになっている。購入は2019年、35億9千万ユーロで済ませてある。UAEは2027年に最新鋭のRafale F4を80機受け取ることになっており、そのため古いミラージュはモロッコに譲渡するというわけだ。(El Confidencial, 16 Jan. 2025)
https://archive.ph/UyDnr
https://www.elconfidencial.com/empresas/2025-01-16/f35-marruecos-rearme-aereo-cazas-mirage_4043873/

モロッコ、ミラージュ2000-9、30機をUAEから購入か?
UAE(アラブ首長国連邦)が2008年にフランスからミラージュ2000-9を60機購入した時の条件は完全なる所有権であり、それはつまりフランスの承諾なく他国に売却する権利を意味していた。このため、ギリシャ、エジプト、モロッコが関心をもっているなどといった噂が立ったのだ。2021年、UAEがRafale F4(最新鋭機)を80機注文した際、ミラージュ2000-9の売却先は決まっていなかった。その後、モロッコが浮上し、モロッコとフランスの関係改善が進む中でフランスからのゴーサインも得られそうな状況となった。(Galaxia Militar, 10 Jan. 2025)
https://galaxiamilitar.es/francia-podria-aprobar-la-venta-de-30-mirage-2000-9-de-los-emiratos-arabes-unidos-a-marruecos/

セウタ・メリジャ国境の状況改善の条件は、西サハラへのモロッコの主権の承認
今日(1月8日)、衛生用品を積んだトラックが1台、セウタからモロッコに入ろうとモロッコ側検問で手続きをした。しかし11時間留め置かれた上に、夕方6時になって通過を許可されずトラックはセウタに戻っていった。こうしたことはメリジャでは起きていない。本紙に近い情報筋によると、モロッコは2都市の国境の正常化には、スペインが西サハラに対するモロッコの主権を認める必要があるとのことだ。サンチェス首相は自治案を唯一の解決策と認めたが、モロッコの主権までは認めてない。スペインの国内情勢からしてそうすることのハードルは高い。(La Razón, 8 Jan. 2025)
https://www.larazon.es/espana/habra-aduana-comercial-ceuta-melilla-decloaracion-expresa-reino-espana-marroquinidad-sahara_20250108677ee0774f1fb700018254bd.html

モーリタニアとの国境に新たな通路
モロッコは(西サハラ南部の)モーリタニアとの国境に新たな商業用検問所を開設することを決定した。モロッコ軍は53キロに及ぶ道路建設を2024年2月に密かに始めていて、あとは舗装をするのみとなっている。モロッコは2020年11月13日のゲルゲラート危機の際、モーリタニアの承諾を得て、「砂の壁」の延長工事を行った。それによってモーリタニアとの新たな国境検問所の設置が可能になった。(La Razon, 21 Jan. 2025)
https://archive.is/FoK1e
https://www.larazon.es/internacional/marruecos-abre-nuevo-paso-fronterizo-mauritania-que-debera-ser-vigilado-ejercito-ataques-polisario_20250121678febca1236b600015ec6c4.html

国王の冗談を言って禁固2年
モロッコでプロパンガス(12キログラム)が50ディルハム(4.82ユーロ)を越えたとき、ラシーダ・ジャラーリー(Rachida Jalali)という主婦がフェイスブックで「3人の国王をもってしてもガスが買えない」と冗談を書いた。(注:2009年の特別記念版の50ディルハム紙幣は独立以来の3人の国王の顔を描いている。)この彼女のフェイスブックでのコメントは炎上し、2月5日(水)ゼネストが発生した。ゼネストは教育部門を除いて広く支持されたものではなかったが、彼女のコメントは警察の注目を浴びた。彼女はコメントを削除したが、逮捕され、裁判で2年の禁固刑を言い渡された。刑法に規定される「国家機関を侮辱した」罪だ。もしコメントが「国王を侮辱した」とみなされると、もっと重い罪が科される。ラシーダはカサブランカのウカチャ女性刑務所に収監されたが、そこから「不公正な判決に抗議してハンガーストライキをする」というメッセージを発した。しかし「国王万歳!」と添えるのを忘れなかった。
モロッコで活動家に厳しい判決が下されるのは一般的だが、主婦がこうした罰を受けるのは例外的だ。最近だと、カサブランカの米国領事館前でガザへの侵略に抗議したイスマーイール・ルガッザーウィー(Ismael Lghazaoui)の例があり、1年半の禁固と5,000ディルハム(482ユーロ)の罰金が科された。また、4月にはイスラエルとモロッコの緊密な関係についてムハンマド6世を非難したアブドゥッラフマーン・ザンカード(Abderrahmane Zankad)が厳しい5年の刑を言い渡されたというのがあった。さらには、ジャーナリストのハミード・エル=マフダーウィー(Hamid El Mahdaoui)が「虚偽のいいがかりを広めた」「侮辱」などで18ヶ月の禁固刑と大きい額の罰金を一審で言い渡された。(El Confidencial, 10 Feb. 2025)
https://archive.is/lJjcN
https://www.elconfidencial.com/mundo/2025-02-10/marruecos-encarcela-ama-casa-chiste-precio-gas_4061450/

モロッコの水産業界、空前の利益
モロッコは2009年に策定した「ハリエウティス(Halieutis=漁業)戦略」という水産業振興政策に沿って水産業部門の強化を図ってきたが、2024年、空前の利益を上げたことでその成果をあらわした。2024年末の時点で水産物の総量は142万トンを達成し、163億ディルハム(15億6,800万ユーロ)の利益を生み出した。政府によれば総量の8%が個人漁業者によるものとされる。モロッコは518ヶ所の陸上加工場と311ヶ所の水上冷凍施設をもつ。沿岸漁業による水揚げの60%を生魚、冷凍、魚油、塩乾魚などに加工しているという。そして海外138市場に輸出している。2023年の統計では、水産物の輸出は310億ディルハム(29億8,200万ユーロ)を達成した。それは農水産品輸出額の37%にあたる。とくに缶詰イワシ、冷凍魚、イカタコ、エビのグローバル市場における競争力は高い。モロッコの漁業部門への民間投資は2023年に9億3,000万ディルハム(8,950万ユーロ)に達し、一方雇用は2023年に26万の直接的雇用を生みだしている。その内13万1,082人は船上での仕事だ。陸上での水産加工部門は12万5,583人の雇用を生み出し、養殖では1,338人が働いている。モロッコの沿岸地域の人口は300万から400万であるが、その内65万人の間接的雇用を生みだしていることになる。
一方、個人漁業者の船の数は16,993隻で、それが6万人の直接雇用を生みだしている。政府は先の戦略に83億5,000万ディルハム(8億300万ユーロ)を配分しており、その内15億5,000万ディルハム(1億4,900万ユーロ)が補助金となっている。また、水産部門の科学的調査に対して15億ディルハム(1億4,400万ユーロ)が配分されている。
養殖部門は2024年、3,600トンを生産し、3億1,000万ディルハム(2,980万ユーロ)の売上げを記録した。モロッコは450の養殖プロジェクトを開始し、その内123プロジェクトは若い実業家と漁業組合向けのものだ。これで39万トンを生産し、6,300の雇用を生み出すだろう。(El Economista, 15 Feb. 2025)
https://www.eleconomista.es/industria/noticias/13221479/02/25/marruecos-presume-de-los-records-alcanzados-por-su-sector-pesquero-gracias-a-la-estrategia-halieutis.html
https://archive.is/Rs2U2

王位継承者の横顔
2023年4月、カサブランカのハサン2世モスクで撮られた映像の中に、アフメド・タウフィーク(Ahmed Toufiq)イスラム大臣がムーレイ・ハサン王子の2、3歩後ろを歩いていた時、王子は彼の背後に移動するようにと合図を送り、大臣は即座にそれに従って式典の行列に再度並び直すという場面があった。この場面について、さまざまな噂が飛び交ったが、モロッコのエリートたちは王子が断固たる性格の持ち主であることを確信するに至ったという。現国王は61才で、健康状態が悪い。王子は21才になったところだ。
2023年9月にアトラス山地で地震があり3000人が犠牲となった時、王子はラバトでの最初の対策会議に国王と並んで出席したが、それから表に出ることはなかった。国王も王子も現地に行って人びとを見舞うことをしなかったのだ。国王不在時にラバトで王子と謁見した外国の要人たちは、王子の性格を「礼儀正しく、控えめで、無口な若者、おそらく恥ずかしがり屋」と見ている。「暖かみに溢れているという感じではなく、あまり微笑まない。しかし、気さくではある」と。
王子は母、妹と3人でダル・エス・サラーム宮殿に住んでいる。それは彼の祖父、ムハンマド5世が好んで滞在した宮殿で、巨大なゴルフ場を備えている。王子はムハンマド6世工業大学に通う。このリン鉱石公社(OCP)が2013年に設立した大学の本部はマラケシュに近いベンゲリール(Benguerir)にあるが、王子はそこには行かず、ラバトにあるキャンパスの統治・経済・社会科学部に通う。またムハンマド5世大学で法律の授業もいくつか受けている。軍が残念に思っているのは、王子がマクネスにある士官学校に入らなかったことだ。また王子は留学もしていない。現国王は1993年にパリで博士号を取った。王子には毎週経済学を教える家庭教師がいて、それはラバトの王立学校で国王の同級生だったヌルディン・ベンスーダ(Noureddine Bensouda)だ。彼は今や王室の金庫番でもある。彼は中国を世界で最も魅力的な国の一つと、授業では述べている。
王子の教育には2点問題があり、一つは留学経験がないこと。ダイナミックな対外政策を旨とする国にあってそれは必要なことだ。もう一つは統治の経験がないこと。まず父である国王がますます統治に関わらなくなり、パリやガボンから電話で指示を出すといったありさまだ。王子はフェンシング、乗馬、バスケットボールをやり、サッカーを観戦してきた。バルセロナのファンでメッシを称賛しているという。また、モロッコ人ラッパーのエルグランデ・トト(ElGrandeToto)のコンサート中に失神したことがある。
不思議なことが一つ。それはスフヤーン・エル=バフリー(Soufiane El-Bahri)が制作したムーレイ・ハサン王子の宣伝動画とも言えるビデオが王子の母親のことに一切触れていないということ。あたかも王子に母親がいないかのような印象を与える。実際には王子は休日といえば母親と妹と一緒に過ごしている。エル=バフリは中産階級の出身、国立コンピューター科学・システム分析学校を卒業し、贅沢な趣味が好きだ。7月にギリシャのあるビーチで撮影された明るい笑顔の写真からして、王子は明らかに母、ラッラ・サルマー(Lalla Salma)元女王の側にいるというのがわかる。王子は母親が2018年3月の離婚後苦しみ、移動の自由を制限され、王室から追放されてきたことをよく知っている。王室の中で唯一人、王女に背を向けなかったのは、国王の従兄弟でムハンマド6世の国政に異を唱える「赤い王子」こと、ムーレイ・ヒシャーム(Moulay Hicham)王子と彼の妹、ラッラ・ゼイナブ(Lalla Zineb)王女だけだ。
2018年夏、国王はアザイタル3兄弟と自らの新たな家族を作り上げた。3人のうち2人はマーシャルアーツ(護身術)のプロだ。確実なのは、王子が国王になるとき、アザイタル兄弟は荷物をまとめて故国、ドイツに戻るだろうということだ。王子は彼らを嫌っている。国王の政治顧問たちもそうだ。彼らは国王がこのいかがわしい3兄弟の人質になっていると考えている。3兄弟のうち2人はドイツでいくつかの訴訟をかかえている。現国王の側近たちに何が起きるかは誰もわからない。ただ、言えることは、王子は母を苦しめた者たちにその代価を払わせるだろうということだ。(El Confidencial, 12 Jan. 2025)
https://www.courrierinternational.com/article/portrait-au-maroc-le-futur-hassan-iii-reste-un-illustre-inconnu_226755
https://www.elconfidencial.com/mundo/2025-01-12/sucesion-antes-esperado-retrato-total-hassan-iii-heredero-marruecos_4037850/

中国企業がモロッコでEV用電池の材料製造
中国の大企業CNGR Advanced Material(中偉新材料株式会社)が王室の投資会社「アル・マダ」と提携してつくった会社コブコ(Cobco)は、この6月からEV用電池のためのカソード材料(正極材)の構成体を製造する。その製造能力は、活性カソード材料の前駆物質を年間12万トン作ることができるというもの。(Africa Intelligence, 28 Feb. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/02/28/la-holding-royale-al-mada-ouvrira-sa-gigafactory-en-juin%2C110380639-bre

【アルジェリア】
モロッコからの麻薬持ち込みの手法が明らかに
モロッコのメディアMédidas24を引用したアルジェリアの報道によると、「サハラのパブロ・エスコバル」(麻薬王)などと呼ばれるハッジ・アフメド・ベン・ブラーヒーム(Hadj Ahmed Ben Brahim)は2019年に逮捕され、獄中でモロッコの政財界の著名人の名前を口にした。麻薬ネットワークの本当の親玉は元議員のアブドゥンナビー・ビイーウィー(Abdenbi Bioui)で、彼もまたすでに逮捕されている。当局はまだ彼らを尋問していないようだが、下っ端が供述したところによると、200トンのカンナビス(大麻)をアルジェリアに持ち込んだという。これだけ大量の麻薬を持ち込めるということは、国境に共犯者がいないはずはない。2月14日にカサブランカ刑事法廷で明らかになったことは、A.Bという者がモロッコからのモロッコ人の違法出国を手助けし、麻薬取引に関与しているということだ。つまり、モロッコの兵士がアルジェリアへの麻薬流入に関与しているということ。彼自身は単なる農民にすぎないと主張しているが、司法警察の盗聴によれば、彼は80と90という数字で呼ばれる国境を口にしている。それらはネットワークがよく使うアルジェリアへの検問所を表すナンバーだ。麻薬を送る直前、国境警備の兵士が監視カメラをオフにし、「商品」は10個に分けられて夜に異なる国境を通じて送られるという。カメラをオフにする兵士は36,000ディルハム(3.500ユーロ)が報酬として与えられ、実際の運び屋(零細な農民であることが多い)は10,000ディルハム(90ユーロ)をもらうという。ただ、いつ実際にそういう取引を行ったのかは明らかになっていない。今後、大物が法廷に出されれば明らかになっていくだろう。(TSA Algerie, 16 Feb. 2025)
https://www.tsa-algerie.com/trafic-de-drogue-vers-lalgerie-des-militaires-marocains-mis-en-cause/

アルジェリア勝訴:モロッコ・クラブのジャージの地図問題で
スイス・ローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所(CAS)は、モロッコのサッカークラブがジャージに西サハラを含むモロッコの地図を使っていた件を訴えていたアルジェリアの言い分を認める判決を下した。同仲裁裁判所は1984年に当時のサマランチIOC委員長が設立したもの。訴えられていたのはアフリカサッカー連盟(CAF)、モロッコサッカー連盟、ベルカネ・ルネサンス・スポルティブ。モロッコのクラブがCAFカップ用に準備したジャージの地図が問題となった。2024年4月、CAFカップの準決勝の1回目の試合がアルジェでRSベルカネとUSMアルジェの間で闘われる予定だったが、直前になってアルジェがモロッコのジャージにクレームをつけた。2回目の試合もキャンセルされ、モロッコが自動的に勝ち進んだ。その後RSベルカネは決勝でエジプトのクラブ・ザマレックに破れた。仲裁裁判所の判決はこの結果を変えるものではない、とした。(El Independiente, 28 Feb. 2025)
https://archive.is/PoXBi
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/02/28/argelia-gana-su-batalla-con-marruecos-por-el-uso-de-un-mapa-en-una-camiseta-de-futbol-que-incluia-el-sahara-occidental/
https://noteolvidesdelsaharaoccidental.org/argelia-gana-su-batalla-con-marruecos-por-el-uso-de-un-mapa-en-una-camiseta-de-futbol-que-incluia-el-sahara-occidental/

【EU】
モロッコのブリュッセルロビー再編
EU司法裁判所の判決を受けて、モロッコの農業企業は対EUロビー活動を再編している。今ではスカンジナビアの会社ルッド・ペデルセン(Rud Pedersen)とベルギーの弁護士セバスティン・ギューベル(Sébastien Gubel)に頼っている。企業は「アズラ(Azura)」というブランドで西サハラでトマトを生産しアガディールで梱包して輸出しており、モロッコ企業家連合(CGEM)が支援し、マドリードのモロッコ大使館が元大臣のホセ・ブランコ・ロペス氏が経営するアセント(Acento)社を使うよう指導した。2023年、ルド・ペデルセンは10万から20万ユーロの契約をモロッコから勝ち取っている。CGEMとEUの間をつないでいるのはアビル・レムセッフェル(Abir Lemseffer)で、彼女は現首相のアズィーズ・アハヌーシュの農相時代、「アズラ」の副社長を務めていた人物だ。「アズラ」はリンカース・アドボカシーも使っている。
近年、ルド・ペデルセンはロンドンからワルシャワ、キーウ(キエフ)へと事業を拡大している。そのロンドン事務所は2024年3月、モロッコの外相ナセル・ブリタの娘であるリタ・ブリタをフルタイムで雇用した。彼女はロンドンのキングズカレッジを出たばかりの23才だ。
問題が国際貿易法や自決権といった事柄にからむため、モロッコは弁護士のセバスティン・ギューベルとコンタクトを取った。彼は2023年10月にCGEMに雇われ、そこでアビル・レムセッフェルと仕事をした。ギューベルは2024年2月と3月、イタリア選出のヨーロッパ議会議員2人と会議を行った。2人はマルコ・カンポメノシとアン・ボンフリスコで、2人とも極右の「ヨーロッパのための愛国者(Patriots for Europe)」会派に属する(当時)。またギューベルはフランスのロビー会社アヴィサ・パートナーズとも仕事をしていて、その会社は極右政治家エリック・センムールのアドバイザーでもある。(Africa Intelligence, 18 Dec. 2024)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2024/12/18/a-bruxelles-rabat-restructure-son-armada-de-lobbyistes%2C110352933-eve <参考記事>西サハラ友の会通信 No. 46 「西サハラのトマト生産者「アズラ」の対EUロビー強化」

ヨーロッパ議会内西サハラグループ、解散
ヨーロッパ議会の中にあった西サハラグループは、12月半ばに解散のための会合を開いた。新たな議会構成が右派・極右に傾き、これまで左派、緑・EFA、社会主義者・民主主義者の進歩連合の3つのグループから支持を得ていた西サハラ問題はだんだんと難しくなっていた。とくにスペインの左派(社会労働党)はスペイン政府の方針転換によって西サハラの自決権を支持しなくなった。右派・極右はあからさまにモロッコを支持している。象徴的なのは、元閣僚でアセント(ロビー会社)を率いるホセ・ブランコ・ロペス氏の変節で、かつてはヨーロッパ議会の社会民主主義グループに属し、西サハラグループのメンバーだった彼は、今やEUに対しモロッコの利益を代弁するビジネスをやっている。(注:2025年10月には、ヨーロッパ議会内に新しい西サハラの自決権を支援するグループが誕生している。)(Africa Intelligence, 10 Jan. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/01/10/l-intergroupe-sahara-occidental-victime-des-nouveaux-rapports-de-force-au-parlement-europeen%2C110359084-gra

EU理事会の法務局、EU司法裁判所の判決遵守を主張
EU理事会の法務局は、「司法裁判所の判決によってその行為が無効化された組織は、その判決を実行するため必要な措置をとる義務がある」として、27全加盟国が実行すべき措置を求めた。法務局によれば、今回の司法裁判所の判決は裁判に関わった特定の国(フランス、スペインなど)だけではなく、すべての加盟国にその効果が及ぶ、すなわちエルガ・オムネス(erga omnes)効果をもつものであり、またEU条約第13条(2)(注:EU機構の統一的行動・相互協力)により、欧州委員会、上級代表、議会はすべて理事会に協力しなければならない。また、西サハラがモロッコとは異なる領域である以上、一個の関税領域とみなされなければならない、したがって西サハラ産のものは西サハラと表示されなければならないとしている。(El Independiente, 4 Feb. 2025)
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/02/04/varapalo-de-la-ue-a-marruecos-el-servicio-juridico-pide-que-se-cumplan-las-sentencias-que-declaran-ilegales-los-acuerdos-con-rabat/
https://archive.is/kR3DW

EU司法裁判所、判決文の書き換え要請を拒否
EU司法裁判所の2024年10月4日判決では、「西サハラ人民(the people of Western Sahara)」と「西サハラの住民(the population of Western Sahara)」は違うと論じ、自決権は前者に属するのであって後者ではないとした。そして、欧州委員会自体が提示した推計によると、現在西サハラの住民の25%だけがサハラーウィであると述べた。その後、10月24日になって、欧州委員会は、上記の文章、すなわち西サハラ人民の多くは難民となっている(displaced)という表現が不正確であるとして書き換えを裁判所に求めた。それに対して裁判所は2025年1月15日、明らかに不正確なものはないとして、要請を拒否した。(Western Sahara Resource Watch, 5 Feb. 2025)
https://wsrw.org/en/news/eu-court-rejects-commissions-western-sahara-rewrite

EU・モロッコ航空協定は西サハラを含まない
欧州委員会は1月20日、EUモロッコ航空協定はEUメンバー国から西サハラへのルートへは適用されないと述べた。2024年11月14日、アイルランドのライアンエアーはマドリードとダーフラを結ぶ路線を開設する計画を発表し、ダーフラはモロッコ王国の領内だと述べていた。路線は先週開設されている。(El Confidencial, 20 Jan. 2025; European Parliament Parliamentary question, 11 Nov. 2024, E-002585/2024; Answer, 20 Jan. 2025)
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/01/20/la-comision-europea-admite-que-el-acuerdo-de-aviacion-con-marruecos-no-incluye-el-sahara-occidental/
https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/E-10-2024-002585_EN.html
https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/E-10-2024-002585-ASW_EN.html

【スペイン】
外相、西サハラ空域交渉について開示せず
上院・独立ヘレニャ(Herreña)グループ(カナリア諸島のイエロ島の政党、1議席)のハビエル・アルマス議員の質問に対する文書による回答で、アルバレス外相は、西サハラ空域(カナリア諸島管制域)に関するモロッコとの交渉の進捗について、開示することを拒否した。議員の質問は、対モロッコ交渉において、「法的には同空域はスペインに属しつつ、航空管制サービスのみをモロッコに引き渡す」ことが議論されているのではないかというものだった。回答文書は「外相が議会で述べた通り」などと具体的回答を避けている。外相はといえば、以前、空域を引き渡すというのは「デマ」であり、「奇妙な理論だ」と議会で一蹴したことがある。(El Independiente, 2 Jan. 2025)
https://www.elindependiente.com/espana/2025/01/02/albares-se-niega-a-informar-de-las-conversaciones-para-la-cesion-a-marruecos-del-espacio-aereo-del-sahara/
https://archive.ph/8SaNe

メリジャの国境が条件付きオープン
アフリカの飛び地メリジャ市とモロッコの国境が、モロッコが課した条件でオープンした。その条件とは、モロッコは果物、野菜、魚、乾物を持ち込めるが、メリジャ側からは限られたものしか持ち出せないというもので、その詳細は公開されていない。メリジャ側からは不平等だとの声が上がっている。(Gaceta, 2 Jan. 2025)
https://gaceta.es/espana/marruecos-introducira-en-melilla-sus-frutas-verduras-y-pescados-mientras-vetara-a-su-gusto-la-entrada-de-productos-espanoles-20250102-1323/

メリジャの税関が再開、セウタの関税も初めてオープン
2月11日、セウタの税関を初めて車が通過した。一方、メリジャでは2018年8月にモロッコ側の税関が閉鎖されていたが、1月15日に再開したことが宣言された。ただ、制限が多く、セウタ、メリジャ側からモロッコへの輸出はなされたが、逆はまだない。メリジャの商工会の代表エンリケ・アルコバ氏は「一回に一台の車しか通れないようじゃ、税関とは言えない、まったく意味がない」と不満を口にする。(El Confidencial, 11 Feb. 2025)
https://archive.is/ET2fW
https://www.elconfidencial.com/espana/2025-02-11/marruecos-primera-exportacion-aduana-ceuta_4062822/
モロッコ:セウタに通勤する国民に渡航必要書類を発行せず
セウタに毎日通勤して働いているモロッコ人は850人ほどいるが、モロッコの当局は彼ら・彼女らに必要な居住証明書を発行しないことで、モロッコ人のセウタへの通勤を事実上できなくしている。850人のほとんどは女性で、合法的にセウタで働いている。コロナの前は2000人以上いた。多くは家事労働者だが、中には介護労働者や建設現場で働く男性もいる。彼ら・彼女らは基本的にセウタに宿泊することは許されていない。こうした人びとの他に、インフォーマルに働く人たちもいる。
コロナが収束した2022年5月、スペインの内務省は国境を開いたが、セウタやメリジャに入るモロッコ人にシェンゲンビザを要求し始めた。それまではテトゥアンやナドールの住民であれば入ることができた。ただ、スペイン政府は、セウタでの仕事の契約をもっていれば、シェンゲンビザを必要としないという措置をとった。ところが、2024年初め、モロッコの警察はこうした措置を示す書類をパスポートとともにもっているモロッコ人でさえ、国境通過を認めないようになった。理由は説明されなかった。それでも1年間の雇用契約をもつモロッコ人はセウタに入ることが許された。その際、テトゥアンの居住証明書をスペイン政府に提出する必要があった。ところが、モロッコ警察はこの居住証明書の発行を昨年12月末にストップしてしまった。これにはセウタ側も困った。仕事を諦めたくないモロッコ人は、セウタに不法に滞在し続けるか、セウタで外国人として居住資格を得るか、二つに一つの方法しかなくなった。ただ、居住資格を得るためにはパートタイムの雇用では不十分で、正規雇用される必要があり、そうなると1人1,700ユーロ/月の給与が必要となる。それは家事労働者を雇うセウタの一般家庭には無理な金額だ。モロッコの当局はメリジャには同様の圧力はかけていない。メリジャに通うモロッコ人労働者の数が170人ほどと、少ないからだ。(El Confidencial, 4 Jan. 2025)
https://www.elconfidencial.com/mundo/2025-01-04/marruecos-busca-acabar-con-las-transfronterizas-marroquies-que-trabajan-a-diario-en-ceuta_4036540/
https://archive.is/OvVlX
レアル・マドリードの次期CEOはモロッコ出身実業家?
現在、レアル・マドリードの会長はフロレンティーノ・ペレス氏(78才)で、任期は2029年までだ。しかし、彼の早期引退が噂される中、浮上したのは彼の右腕となっているモロッコ出身でフランス国籍の金融実業家、アナース・ラグラーリー氏(Anas Laghrari)だ。アナース氏はレアル・マドリードの正式な役職にはついていないが、その影響力は知られている。レアル・マドリードはFIFAワールドカップ2030の決勝戦の場所としてカサブランカが提案されたとき、沈黙した。なぜマドリードではないのか、その忠誠心が疑われたのだ。アナース氏はレアル・マドリードのホームスタジアムであるサンティアゴ・ベルナベウスタジアムの多額の負債(度重なる改修、近代化、コロナなど)を処理し、財政再建のキーパーソンとなっている。モロッコの利害がからむと、透明性の欠如もあいまって、彼に対する疑念がふくらむ。(El Periodico de Ceuta, 6 Jan. 2025)(注、2026年3月現在、ペレス氏はまだ会長だが、次期CEOとしてラグラリ氏が最も有力とされている。)
https://www.elperiodicodeceuta.es/anas-laghrari-el-marroqui-en-las-sombras-que-controla-el-futuro-del-real-madrid/

スペインからモロッコへの企業移転:低賃金、税優遇、緩い環境規制
近年モロッコに事業の一部を移転したり進出したスペインの企業は360を数える。その10%は農業関連だ。ICEX(スペイン貿易研究所)のデータによる。背景にある理由は低賃金、税の優遇、ヨーロッパのグリーン・ディールの規制逃れだ。ICEXによると、モロッコでは労働者の33%が農業部門で雇用されており、GDPの14%を占める。モロッコに移転・進出したスペインの企業にEbro Foodsがある。Brillante、SOS、Nomenといったブランドで知られる。この企業は世界63ヶ国でビジネスを展開しており、16ヶ国で生産活動を行っている。モロッコ北西部のララシュ(Larache)に1500万ユーロを投じたモロッコ最大の米工場をもっており、年間5万トンの生産量を誇る。また、スペイン企業の進出に付随して、灌漑施設の建設や温室の建設などもスペインの、とくにアンダルシアの建設会社等のビジネス機会となっており、さらにはモロッコの農業の近代化が進んで、農業機械の輸出部門も潤っている。(Libre Mercado, 16 Jan. 2025)
https://www.libremercado.com/2025-01-16/borges-juver-ebro-foods-las-empresas-espanolas-se-refugian-en-marruecos-del-pacto-verde-7207420/
https://archive.is/YaRiK

農業団体、モロッコ産トマトの輸入業者に対して訴訟
COAG (La Coordinadora de Organizaciones de Agricultores y Ganaderos、農業・畜産者組織調整協会)はEUモロッコ自由貿易協定が定めた免税適用の上限を越えてモロッコ産トマトを輸入した業者に対して訴訟を起こすことを決定した。COAGの調査では、2019年以降23万トンが超過部分にあたり、不払いの関税は7,200万ユーロになると推計される。これには西サハラ産トマトは含まれていない。西サハラ産トマトを含めるともっと量・金額が増えると、COAGの代表アンドレス・コンゴラ氏は述べる。免税となるトマトの輸入上限は285,000トンで1キロ当たりの最低価格0.46ユーロを支払わなければならない。また、COAGは昨年10月のEU司法裁判所の判決で違法とされたEUモロッコ農産品自由化協定をただちに廃止することも求めた。裁判所は協定失効に1年の猶予を与えたが、ゴンゴラ氏は「農民にはそういった猶予期間は何もない」と訴えた。(Europa Press, 17 Jan. 2025)
https://www.europapress.es/economia/noticia-coag-denunciara-importadores-tomate-marroqui-fraude-fiscal-72-millones-20250117102931.html
https://archive.ph/8dAC9

スペイン、EU向けトマト生産国2位の座をモロッコに明け渡す
2024年のモロッコのEU向けトマト輸出量は579,792トン、金額にして9億9904万ユーロに達した。スペインのEU向けトマト生産量は531,766.4トン、9億3382万ユーロだった。スペインのトマト生産国としての地位は今やモロッコに取って代わられた。1位オランダの地位は揺るがない。スペインのトマト農家は、モロッコにEUと同一の生産基準、例えば農薬の使用や水の使用、労働条件などを適用するよう要求している。一方、モロッコではトマト生産の50%から70%が国の補助金に助けられているという。また、モロッコは西サハラ占領地をトマト生産にあてるなど不法なビジネスを行っており、西サハラのトマトをモロッコが受ける特恵待遇の下、EUに輸出してきた。(El Debate, 26 Feb. 2025)
https://www.eldebate.com/campo-y-caza/20250226/marruecos-adelanta-espana-como-segundo-proveedor-tomate-ue-48000-toneladas-2024_273623.html

モロッコのスパイをドイツに引き渡す
1月15日(水)、スペインの司法当局はモロッコのスパイ容疑者をドイツに引き渡した。名前はユスフ・エル=A.とだけ明らかにされている。欧州逮捕状がドイツの裁判所により発出されていた人物で、12月1日スペインで逮捕された。ドイツの裁判所によると、彼は2022年1月からモロッコの対外諜報機関DGED(調査・資料総局)のスパイとして欧州におけるリフ地方(スペイン北部)の活動家たちやモロッコに敵対する(と彼らがみなす)人びとに関する情報を集める活動していたという。そして情報提供の見返りとしてDGEDから5,000ユーロをもらった。彼は2022年11月にケルン近郊で逮捕され、2023年8月に21ヶ月の執行猶予付き有罪判決、そして4,300ユーロの罰金を科された。
スペインがモロッコの諜報員の活動を阻止するような動きをするのはめずらしいことだが、他のヨーロッパの国々ではモロッコ人スパイの活動はときどきメディアを賑わしている。最近の例だと、オランダのテロ対策治安国家調整センターの上級アナリストを務めていた人物がスパイだったというのがある。(El Confidencial, 17 Jan. 2025)
https://archive.is/V7cQ0
https://www.elconfidencial.com/mundo/2025-01-17/espana-entrega-alemania-espia-marroqui-exilio-rifeno_4045234/
https://noteolvidesdelsaharaoccidental.org/espana-entrega-a-alemania-un-espia-marroqui-que-investigaba-al-exilio-rifeno-el-confidencial/

TVE、西サハラをモロッコ領とする地図を掲載
スペインの国有放送局TVEのニュース番組「テレ・ディアリオ」が、西サハラがモロッコ領となっている地図を放送したことで批判を浴びている。1年半前も同様のできごとがあり、放送局は「ヒューマン・エラー」だと言って謝罪した。一方で、TVEは2021年には難民キャンプについての番組をすべて拒否したことがあった。(El Independiente, 18 Jan. 2025)
https://www.elindependiente.com/espana/2025/01/18/el-telediario-de-tve-vuelve-a-difundir-un-mapa-de-marruecos-que-incluye-el-sahara-occidental/
https://archive.is/0O54q

モロッコに救急車10台を供与
スペイン政府は不法移民の管理のためとしてモロッコに10台の救急車(85万ユーロ相当)を供与する。EUの資金で運営される「行政・公共政策のためのイベロ・アメリカ財団(FIIAPP)」を通じて実施される。救急車は海上での不法移民救難活動に関連して使われる。サンチェス政権はこれまでも、例えばこの6月には、同じく国境監視プログラムのために360万ユーロ相当の33台のベビーカート、10台の救急車、183台のオートバイを供与した。また、コロナ期には130台のSUV(スポーツ用多目的車)を供与している。さらに、サンチェス政権は国境管理のためとして数百万ユーロに及ぶ支援をモロッコの憲兵隊(Gendarmerie)に対して行っている。そうした支援は車両の購入から隊員の日当にまで使われている。(OK Diario, 24 Jan. 2025)
https://okdiario.com/espana/gobierno-destina-850-000-pagar-10-ambulancias-marruecos-controlar-inmigracion-ilegal-14169003
https://archive.is/Dpch8

ジブラルタル海峡トンネルは当分無理
当初2030年完成を目指してフィージビリティ・スタディー(事業化調査)を行っていたジブラルタル海峡海底トンネルは技術的な難しさから2040年までは無理だということが判明した。トンネルは第一に鉄道を通す予定だった。(Huffingtonpost, 29 Jan. 2025)
https://archive.is/iSHh0
https://www.huffingtonpost.es/economia/adiosnel-espanamarruecos-problema-inesperado-echa-tierra-planes-previstosbr.html
モロッコのスパイ、メフディー・ヒージャーウィー
ドイツ生まれのメフディー・ヒージャーウィー(Mehdi Hijaouy)はモロッコの対外諜報機関DGEDに20年勤め、ナンバー2にまで上り詰めた。トップが鬱病にかかったとき、一時期トップを務めたこともある。有名なモロッコ陸軍の将軍を父にもち、1994年にDGEDに入り、何度も海外で訓練を受けてきた。CIAでインターンをし、フランスのDGESで実際に仕事をし、イスラエルのシン・ベット(国内公安)やモサドから尋問テクニックや防諜活動を学んだ。そして多くはスペインで活動し、西サハラがモロッコであるとの立場を擁護し、ポリサリオ戦線がテログループと関係があるという情報を拡散し、セウタやメリジャで「モロッコ・アイデンティティ」を主張するデモの組織に関わった。本国のイスラム省と一緒になってスペインのイスラム団体連盟を手中におさめようとし、アルジェリアのカビリ地方の分離主義を扇動したりした。
2013年4月、国家情報センター長のフェリックス・サンス・ロルダン(Félix Sanz-Roldán)は、カタルーニャのモスクでイスラム教徒に同地方の独立運動を支援するよう説教で呼びかけていたヌールッディーン・ズィヤーニー(Noureddin Ziani)を、海外の諜報機関の協力者だとみなした。ジアニは翌月スペインから追放された。
ドイツ、オランダ、ベルギー、そしてフランスでも一度、モロッコの諜報組織の協力者が逮捕されたことがあり、裁判にかけられ、軽めの判決ではあったが、有罪判決を受けた。スペインでは(上に述べた)ユスフ・エル=A.以外、逮捕されたモロッコのスパイはおらず、彼にしてもドイツが欧州逮捕状を出したから捕まったにすぎない。
スペインではホルヘ・フェルナンデスといった内相たちや、ホセ・マヌエル・アルバレスといった外相たちが、アフメド・シャルイー(Ahmed Charai)と公のイベントで一緒に写真に写ったりした。2015年のある判決によれば、シャルイーはメディア実業家であると同時にDGEDの広報担当者だった。彼は当時のフランスの司法相ラシダ・ダティが元大統領のホセ・マリア・アズナールの子を妊娠しているという噂を広めた。そのため彼は2011年に9万ユーロの賠償金を払わされた。
昨年9月、ヒージャーウィーはパリで亡命者になっていた。パリでは彼の不在中に妻が何者かに後を付けられるという出来事があり、一家はマドリードへの移転を決めた。まだ有効なシェンゲンビザをもっていた。ドリス・バスリの事件以来、彼ほどの高官の諜報部員が亡命したことはない。バスリはハサン2世の元で20年間も内相を務めた人物だが、1999年ムハンマド6世にやめさせられてすぐにパリに亡命し、2007年に死亡した。彼の死に不可解なところはない。EU諸国でも活動しているDGST(モロッコの秘密警察)からよく逃亡者が出ている。数十名のエージェントが休暇や出張と称して海外にいる。ある漏洩情報によれば、160人が2022年にはモロッコに戻らなかったという。DGSTの長であるアブドゥルラティフ・ハムーシは38人だと言っているが。
昨年9月、モロッコ当局はヒージャーウィーに3つの容疑をかけ、スペインに逮捕を要請していた。その容疑とは犯罪組織への加担、不正、不法移民の促進。モロッコ当局の要請を処理した裁判所はヒージャーウィーを逮捕し、9月12日、保釈金で拘束を解いた。ただ警察への2週間毎の報告義務がついた。そして11月、彼は裁判所に現れなかった。それで裁判所は彼の捜索を命じ、引渡法によって裁判を受けるよう命じた。一方、国家情報センター(CNI)はヒージャーウィーを10月28日にインフォーマルな会話のために呼んだが、その時はモロッコの諜報部員らも現れて、結局、ヒージャーウィーはモロッコに帰るということになったという。(La Razon, 7 Feb. 2025)
https://archive.is/SHHN7
https://www.larazon.es/espana/marruecos-realizo-vigilancias-jefe-sus-espias-espana-espaldas-interior_2025020767a560b0797cbb0001437902.html
https://www.msn.com/es-es/noticias/espana/marruecos-realiz%C3%B3-vigilancias-al-jefe-de-sus-esp%C3%ADas-en-espa%C3%B1a-a-espaldas-de-interior/ar-AA1yySFS

スペイン商工会議所、西サハラを含むモロッコの地図を使用
今週スペイン商工会議所はモロッコへの投資促進のための会議(IMEX-Madrid 2025)を開催するが、そのポスターが西サハラをモロッコ領としていることで議論を呼んでいる。会議はモロッコ北部への投資を促進するというもの。(El Independiente, 17 Feb. 2025)
https://www.elindependiente.com/espana/2025/02/17/camara-comercio-espana-acto-cartel-marruecos-sahara/
https://archive.is/GymJF

サンチェス政権下で237,000人のモロッコ人がスペイン国籍を取得
モロッコの有力紙であるLe Metinは2月17日、2018年からのサンチェス政権下で237,000人のモロッコ人がスペイン国籍を取得したと報じた。マリアノ・ラホイ率いた前政権時代スペイン国籍を取得したモロッコ人が13万人だったのと比べると、ほぼ倍増したかたちだ。そのうち2023年中に国籍を取得したのは45,799人で、そのほとんどは19才だという。親が同伴しない子どものモロッコ人は成年に達したときに国籍を取得できるようにしたことも背景にある。現在、スペインには844,000人のモロッコ人がおり、その平均年齢は34才だ。とくにカタルーニャには多く、25万人が暮らす。(Gaceta, 18 Feb. 2025)
https://gaceta.es/espana/la-prensa-marroqui-presume-de-que-mas-de-237-000-marroquies-han-obtenido-la-nacionalidad-espanola-desde-que-sanchez-es-presidente-20250218-1353/
元首相・元防相、モロッコの西サハラ併合を支持
社会労働党(PSOE)の元首相ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ氏と元防相ホセ・ボノ氏の2人は、2月27日(木)、「平和のためのサハラーウィ運動」がラス・パルマス・グラン・カナリアで開催した「第3回西サハラの対話と平和会議」に参加した。2021年6月7日のスペインの国家インテリジェンスセンター(CNI)の報告書は、「平和のためのサハラーウィ運動」の創設者であるハッジ・アハメド・ベリーカッラー(Hach Ahamed Bericalla)とファーデル・ブレイカ(Fadel Breica)はモロッコの諜報機関の協力者だとしている。この運動は昨年12月末のラバトで開かれた社会主義インターナショナルの理事会で、それに加盟することが決まった。社会主義インターナショナルの議長はスペインのペドロ・サンチェス首相だ。第3回西サハラの対話と平和会議で、アハメド・ベリーカッラーは、サハラーウィはもう十分に苦しんだ、トランプが大統領になったことでモロッコは西サハラを併合するチャンスだ、などと演説した。サパテロ氏は会議に送ったビデオメッセージで「われわれはこの社会的平和運動を通じてサハラーウィ人民の声を聞かなければならない、世界のどこにあっても、共存とは妥協を意味する」などと演説した。(El Debate, 28 Feb. 2025)
https://www.eldebate.com/espana/20250228/zapatero-bono-pliegan-marruecos-defienden-anexione-sahara_274404.html

【フランス】
フランスとモロッコ:農業博覧会
2025年4月21-27日、モロッコのメクネスで農業博覧会が開かれるが、フランスはそれに「名誉ゲスト」として参加する。そして10月7-10日、フランスのクレモン・フェランで開かれる農業・畜産サミットでモロッコは「ショーケース」として扱われることになった。農業部門での両国の交流が一層明確になった。(Africa Intelligence, 21 Jan. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/01/21/salons-agricoles–rabat-et-paris-officialisent-leur-reconciliation%2C110363955-bre

MGHパートナーズ、カサブランカに事務所
パリ拠点のロビー会社、MGHパートナーズの子会社がカサブランカ・ファイナンス・シティー(CFC)にオープンする。MGHパートナーズはフランス系モロッコ人のハムザ・フラーウィー(Hamza Hraoui)とフランス人のギローム・シャバン・デルマ(Guilaume Chaban-Delmas)が設立した会社で近年モロッコ・フランス関係で活発に動いている。両国の関係が悪化していた2024年、同社はパリのアラブ世界研究所でモロッコとEUとの交流をはかるシンポジウムを開催した。カサブランカの子会社は湾岸諸国からの投資案件に関わることを狙っている。フランスでは中道右派の「地平線(Horizons)」と近く、NGOシー・シェパードを支援している。モロッコではムハンマド5世工業大学の人工知能プロジェクトを支援している。(Africa Intelligence, 23 Jan. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/01/23/le-cabinet-d-influence-parisien-mgh-partners-se-lance-a-casablanca%2C110365444-bre

西サハラ産は「西サハラ」表示
昨年のEU司法裁判所の先行判決を受けて、フランスの国務院(Conseil d’État、行政審における最高裁)は、西サハラ産のトマトやメロンは原産地を西サハラと表示しなければならないとの判決を出した。しかし、フランス政府はそれらの輸入を差し止めることはできないとした。NGO西サハラ資源ウォッチは、正しく原産地を表示する実効的なメカニズムがつくられるのかどうか、疑問を投げかけた。例えば、アガディールまで運んできてそこでモロッコ産のラベルと取り替えるなどということもありうるからだ。(Nueva Revolucion, 2 Feb. 2025)
https://nuevarevolucion.es/el-consejo-de-estado-frances-confirma-nada-de-hecho-en-marruecos-para-productos-saharauis/
文化相、西サハラを初訪問
フランスのラシダ・ダティ文化相は、フランスの閣僚として初めて、西サハラを訪問した。マクロン大統領がモロッコの西サハラの主権を認めた書簡から数ヶ月が経っていた。ダティ文化相はメルファ(西サハラの女性の衣装)を着て、エル・アイウンとダーフラを回った。モロッコと西サハラ占領の熱烈な支持者である。(El Independiente, 18 Feb. 2025)
https://www.elindependiente.com/internacional/2025/02/18/polemica-historica-visita-ministra-francesa-sahara-marruecos/
https://archive.is/VEpvd

(関連)ポリサリオ戦線、仏文化相の西サハラ訪問を批判
2月18日、ポリサリオ戦線はフランス文化相の西サハラ訪問を「挑発」だと批判した。これによって「フランスの真実の顔が暴露された。それはモロッコの植民地主義と拡張主義への共犯だ」、「サハラーウィ人民は政治的であれ文化的であれ、力による占領の押しつけは決して受け入れない」と述べた。(Swissinfo/EFE, 18 Feb. 2025)
https://www.swissinfo.ch/spa/el-polisario-tilda-de-provocaci%C3%B3n-la-visita-de-una-ministra-francesa-al-s%C3%A1hara-occidental/88891857

(関連)アルジェリア、仏文化相の西サハラ訪問を批判
2月18日、アルジェリア政府はフランス文化相の西サハラ訪問を、安保理メンバー国による「重大な国際法違反」であり、サハラーウィ人民の自決権を無視するものだとして批判した。(La Voie d’Algerie, 19 Feb. 2025)
https://lavoiedalgerie.dz/alger-condamne-la-visite-dun-ministre-francais-au-sahara-occidental-mae/2025/19/09/

【他のヨーロッパ諸国】
コペンハーゲンの西サハラ連帯運動事務所、火炎瓶を投げられる
1月13日未明、デンマークのコペンハーゲンで西サハラ連帯運動を行っているグローバル・アクション(Global Aktion)という団体の事務所に火炎瓶が窓から投げ入れられ、コンピューターが壊された。怪我人は出なかったが、同じ建物の上階に住む住人たちは暗いうちから緊急避難しなければならなかった。建物の前の道路には、「サハラはモロッコに属する」「テロ支援をやめろ」などといった落書きがスプレーペイントで書かれていた。グローバル・アクションは西サハラ資源ウォッチのパートナー団体であり、反アパルトヘイト運動にルーツがある。現在は経済、社会的権利、民主主義のために闘っている世界の運動を支援している。事件はデンマークのメディアで広く報道され、警察は記者会見を開いた。グローバル・アクションはこれまでもモロッコ人にデモをされたり、脅迫を受けたりしてきたが、暴力的な事件は初めてだったという。(Western Sahara Resource Watch, 13 Jan. 2025)
https://wsrw.org/en/news/wsrw-partners-office-firebombed

モロッコのスパイ、ドイツで逮捕
スペインが1月15日に引き渡したモロッコのスパイ、ユスフ・エル=Aは同日ドイツで逮捕された。彼に先立ち、ムハンマド・Aというモロッコのスパイが2023年8月に1年9ヶ月の執行猶予付き判決を受けている。ユスフはムハンマドと協力してリフ地方の活動家やモロッコの体制に反対する人たちの情報を集めていたという。(Al24news, 15 Jan. 2025?)
https://al24news.com/fr/lallemagne-arrete-et-inculpe-un-agent-des-renseignements-marocains-pour-espionnage-et-harcelement-dopposants-au-makhzen/

【米国】
米企業ドリズコールズの野心(やや古いニュース)
モロッコ王室の農業部門でのビジネスの主要な提携先である米企業ドリズコールズ(Driscoll’s)は、モロッコや西サハラでラズベリーやブルーベリーを生産し、ヨーロッパに輸出している。ドリズコールズはカリフォルニアに拠点を置く巨大企業で、CEOはソーレン・ビョルン(Soren Bjorn)。モロッコ側はカマル・ウフマド(Kamal Ouhmad)が率いている。ドリズコールズは2023年は30億ドルの収益をあげた分野随一の企業であり、モロッコのラズベリー輸出の45%を担い、ブルーベリー輸出でも急成長している。すでにモロッコでのライバル企業、African Blueと豪企業Costaの株も取得している。ムレー・ブセルハム(北部)やアガディール(南部)で生産する他、王室が投資するLes Domaines AgricolesやDomaines Zniber、Providence Verteといった企業とも提携する。
ドリズコールズは(西サハラの)ダーフラではパイオニア的存在だ。西サハラではLes Domaines Agricolesが唯一の提携先となっている。そこでのライバルはスペインのSanLucarやフランス・モロッコ系のSoprofel(「トマト王」と称されるムハンマド・ターズィーが設立した)だ。ダーフラではLes Domaines Agricolesがブルーベリーをハウス栽培し、ドリズコールズに卸している。ブルーベリーは陸路タンジェへ運ばれ、ヨーロッパに船で出荷される。西サハラ産ブルーベリーの輸出は2023年に始まり、量はまだ限定的だ。ただ、ダーフラでは淡水化事業による灌漑で5,000ヘクタールの果物・野菜農園をつくるプロジェクトが進行中で、2028年には完成する。2023年、モロッコからのベリー種の輸出は80億ディルハム(7億4,000万ユーロ)に上った。これはモロッコが伝統的部門としてきた柑橘類の輸出額の2倍にあたる。そのうちラズベリーは51,000トン、ブルーベリーは52,000トンで、イチゴは18,000トンだった。(Africa Intelligence, 24 Sep. 2024)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2024/09/24/les-visees-hegemoniques-de-l-americain-driscoll-s-sur-les-fruits-rouges-du-royaume%2C110309570-art

トランプ:ガザ住民の移転先はモロッコ、プントランド、ソマリランド
イスラエルのメディアN12によると、トランプ大統領はガザ住民の移転先としてモロッコ(つまりは西サハラか)、プントランド、そしてソマリランドを考えているという。また、大統領は、ヨルダンとエジプトもガザ難民受入れには「ノー」とは言わないだろうと言ったという。(5 Feb. 2025)
https://www.jpost.com/breaking-news/article-840859

【イスラエル】
アブラハム合意からブージュドゥール沖ガス利権へ
スペインの西サハラ問題専門家、カルロス・ルイス・ミゲル氏のXへの投稿によると、2025年2月21日のAfrica Intelligenceが、モロッコ・イスラエルの関係正常化のキープレイヤーがヤリヴ・エルバズ(Yariv Elbaz)だったと報じた。エルバズ氏はフランス系モロッコ人であり、かつユダヤ人である。彼の息子、マイケル・エルバズ(Michael Elbaz)氏はジブラルタルに拠点を置くアダルコ・エネルギー(Adarco Energy)のオーナーであり、同社は2024年に西サハラのブージュドゥールガス田の採掘許可をモロッコからもらっている。アダルコ・エネルギーはイスラエルのNewMed Energy(ニューメッド・エネルギー)社とパートナーシップを組んでいる。(X, 21 Feb. 2025)
https://archive.is/gN5uW

ヤリヴ・エルバズのビジネス帝国
ヤリヴ・エルバズ(Yariv Elbaz)はモロッコ・イスラエル関係正常化のキープレイヤーであり、彼のビジネスネットワークが関係正常化から最大の利益を引き出すことを期待している。しかし、彼は本当に近しいサークル以外は信用しない。2010年代にはガボンの大統領アリ・ボンゴ(2023年8月に失脚)と親しくなり、2019年にはトランプの目に留まった。2022年にナスダックに上場してからは、モロッコではあまり目立たなくなり、アメリカとイスラエルへの投資、そしてグループ全体が収益が低下している問題への対応に注力するようになった。モロッコのビジネスは親族に任せるようになっている。カサブランカにあるForafricのモロッコ支店は弟のヨハン・エルバズに任せた。また、もう一人の弟マイケル・エルバズはアダルコ・エネルギーを引き継いでいる。ブージュドゥール沖のガス採掘に関わるのはこの会社だ。
ヤリヴ・エルバズの父を雇っていたジョー・オハナ(Jo Ohana)の息子、スティーブ・オハナは今ではモロッコ企業家連合(CGEM)のモロッコ・イスラエルビジネス理事会の会長であり、ヤリヴ・エルバズと組んで投資会社マゲフ(Magef)を設立している。(Africa Intelligence, 21 Feb. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/02/21/les-rouages-de-l-empire-de-yariv-elbaz-le-magnat-le-plus-discret-du-royaume%2C110375867-ar2

【国連・国際機関】
FAO、西サハラの映画を拒否
2024年8月、FAOは「砂の子宮(Vientres de arena)」というチンドゥーフ難民キャンプのサハラーウィの健康状態を扱ったドキュメンタリーが世界食料フォーラム映画際で最優秀映画に選ばれたことを、制作者たるパブロ・モンテス(Pablo Montes)氏と制作会社であるカラボ・プロダクション(Cárabo Producciones)に伝えた。授賞式は10月14日から18日にローマで行われる世界食料フォーラム中の重要イベントとして行われることになっていた。しかし、ドキュメンタリーは上映されなかった。FAOからは10月の終わりに「みなさんが費やした時間と努力に感謝します。みなさんの貢献は農業・食料体系を転換しようというわれわれのミッションにとって重要な役割を果たしています。受賞おめでとう」とだけ返事が来た。モンテス氏が映画際に参加した人たちから聞いたところによると、彼のドキュメンタリーは予告編が上映されたところで、モロッコの代表が不満を述べ、上映作品リストからはずすよう、またすべての公的空間からそのドキュメンタリーのプロモーション資料を撤去するよう圧力をかけた、という。FAOの内部情報によると、モロッコはイタリアの新聞イル・マニフェストにも圧力をかけ、新聞社がスペインのFAO事務所から制作会社の抗議文を入手しようとしたが、できなかったという。制作会社は受賞の副賞である1,000ドルをまだもらっていない。「砂の子宮」は難民キャンプで発生するセリアック病(小麦・大麦・ライ麦などのグルテン分により免疫疾患を起こし栄養吸収不良を起こす病。グルテン・フリーを生涯にわたって実践するしかない)を描いている。もし適切に治療されなければ、腫瘍、パーキンソン病、動脈硬化、皮膚病、腸内感染症、糖尿病、関節炎、甲状腺障害などに繋がる。難民キャンプでの罹患率は西洋諸国の平均より8倍も高い。(El Pais, 4 Feb. 2025)
https://archive.is/MXNR3
https://elpais.com/espana/2025-02-04/una-productora-denuncia-ante-la-fao-el-veto-de-marruecos-a-un-corto-espanol-sobre-las-condiciones-sanitarias-del-pueblo-saharaui.html

FIFA、モロッコに地域事務所を設置
今年9月にFIFA(国際サッカー連盟)の北・西アフリカ事務所がモロッコのラバトに近い、サレに開設される。建物はモロッコ政府が提供し、事務所運営費はFIFAがもつ。スタッフ10人のうち最初は7人がパリの事務所から派遣され、3人がダカールの事務所(もうすぐ閉鎖)から移ってくる。(Africa Intelligence, 5 Feb. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-du-nord/2025/02/05/les-contours-de-l-installation-du-hub-afrique-du-nord-et-afrique-de-l-ouest-de-la-fifa%2C110370428-bre

アフリカ連合委員会副議長にアルジェリアの大使
2月15日に行われた投票で、アルジェリアのセルマ・マリカ・ハッダディ氏(Selma Malika Haddadi)が、モロッコのラティーファ・アハルバーシュ(Latifa Akharbach)氏を33票対22票で抑えて、AUC副議長に選出された。ハッダディ氏は47才、AUC議長となったジブチのムハンマド・アリー・ユスフ氏を補佐することになる。彼女はアルジェリアのAU大使も務める。これまでアルジェリアの外務省でキャリアを積み、ケニヤ・南スーダン大使、エチオピア・AU公使、アルジェリアのジュネーブ大使館勤務などを経験している。(al24news, 15 Feb. 2025)
https://al24news.com/fr/lalgerienne-selma-malika-haddadi-ecrase-sa-concurrente-marocaine-et-obtient-le-poste-de-vice-presidente-de-la-commission-de-lua/
https://www.24hdz.dz/selma-malika-haddadi-elue-a-la-vice-presidence-de-la-commission-africaine/

【他の中東・アフリカ諸国】
ガーナ、RASDの承認を撤回
12月の選挙でジョン・マハマ氏がガーナの新大統領に就任した。新政権はサハラ・アラブ民主共和国との外交関係を終了するとモロッコに伝えた。1月7日(火)、モロッコ外務省がそれを発表した。(Europa Press, 7 Jan. 2025)
https://www.europapress.es/internacional/noticia-opositor-john-mahama-toma-posesion-presidente-ghana-ganar-elecciones-diciembre-20250107172221.html
https://archive.is/3Abir

パレスチナ高官、前言を撤回
モロッコのメディア(Yabiladi)によると、2週間前、パレスチナの通信社ワファ(Wafa)は、ジブリール・ラジューブ青年スポーツ大臣が在ラマッラーモロッコ大使との会談で、「タンジェからラグエラ(西サハラの南端の町)に及ぶモロッコの人的・運搬能力」を称賛したと報道した。それはつまり、西サハラをモロッコ領と認めたような発言だった。ラジューブ大臣はオリンピック委員会の委員長であり、ファハタ中央委員会の書記長を務める人物。会談は2030年ワールドカップを議題とするものだった。今回、ワファはラジューブ大臣の発言を撤回し、「『モロッコ領サハラ』に関する発言は不正確であり、彼のものではない」とした。ラジューブ氏は2023年7月アルジェリアのメディアとのインタビューで、「アルジェリアが提案する解決、すなわち住民投票を行い、同胞達と対話するというのが正しい解決策だ」と述べている。(Yabiladi, 22 Jan. 2025)
https://www.yabiladi.com/articles/details/158856/marocanite-sahara-retropedalage-d-un-haut.html
https://archive.ph/nFDaA

ケニヤ・モロッコ外相会談
ケニヤはウフル・ケニヤッタ大統領(2013-2022)時代、サハラ・アラブ民主共和国の強力な支援者だったが、ルト大統領の登場によってモロッコにすり寄る姿勢が鮮明となっている。アディス・アベバで開かれたアフリカ連合首脳会議の傍ら、ケニヤのムサリア・ムダヴァディ外相とモロッコのナセル・ブリタ外相が会談した。会談ではルト大統領のモロッコ公式訪問を4月か5月のラマダン明けに行うことが確認された。モロッコのリン鉱石公社(OCP)はケニヤに肥料工場を建設する計画があり、実現すれば東アフリカ全体に肥料を提供することになる。ケニヤはラバトに新たな大使館を開設する。両外相は西サハラ問題を議論することを避けた。(Africa Intelligence, 14 Feb. 2025)
https://www.africaintelligence.fr/afrique-est-et-corne/2025/02/14/william-ruto-attendu-au-royaume-apres-le-ramadan%2C110375241-bre