深刻な人権問題

西サハラのモロッコ占領地では、西サハラの民サハラーウィに対して、モロッコ軍と警察による厳しい弾圧が続いています。
占領地の隅々で、軍や警察による監視の目が光っています。モロッコの占領政策に異を唱えることは違法とされ、占領政策に反対する抗議活動をとれば、政治犯として逮捕されることとなります。また、政治犯の疑いをかけられた人物に対しての、公権力による恐喝と拷問が日常的に行われています。

サハラーウィの就労機会はモロッコ人と同じものではなく、職にありつけないサハラーウィがあとを絶ちません。サハラーウィによるデモも行われてはいますが、デモを終えた後に警察に尾行され、人気のないところで暴力を受けることもあります。
警察から暴力を受けた結果、行方不明となるサハラーウィも少なくありません。チンドゥーフの難民キャンプ内には、行方不明となったサハラーウィたちを捜索するAFAPREDESAという機関が設置されており、現在約500人が登録されています。

西サハラのモロッコ占領地における実態を外部へ伝えることは、困難が伴います。ジャーナリズム活動は厳しく制限され、海外メディアによる自由な取材は、ほとんど認められていません。
西サハラの主権回復につながる活動を目的とした海外の弁護士や人権活動家、ジャーナリストは、入域が許されることなく強制送還されてきました。

 

 

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