モロッコ、サハラ-ウィ歌手のパリ・コンサートを中止へ
2019年2月1日から10日まで、パリのアラブ世界研究所でArabofolies という音楽フェスティバルが開催され、その最終日を飾るミュージシャンは「抵抗の声、アジーザ・ブラーヒーム」と発表されていました。
アジーザ・ブラーヒームは、1976年に難民キャンプで生まれたサハラ-ウィの歌姫です。
しかし、駐フランスのモロッコ大使館が主催者側にプレッシャーをかけ、コンサートは中止されました。
アジーザ・ブラーヒームはコメントを発表し、その中で「政治が文化を迷惑がる時は、その政治が不正義に染まっているからです」と語っています。
数あるyoutube の中から一つ選んでみましたので、彼女の声をお聞きください。
フランスで西サハラ関係の文化活動が中止の憂き目に遭うのは、今回が初めてではありません。
近いところでは、2018年秋、パリのポンピドゥー・文化センターで半年の期間予定で開催された展示会が、モロッコ側のプレッシャーにより中断されています。
展示作品は、米国の文筆家ジャン・ラモールをはじめとした数名のアーチストによる Necessita dei Volti (緊切な顔たち)と題された写真集。
モロッコとポリサリオ戦線の間で戦闘が続いた時代に、ポリサリオ戦線側の捕虜となったモロッコ兵士たちがいましたが、この写真集は彼らの写真を題材としたものでした。