サハラーウィ難民キャンプの私設図書館支援プロジェクト


サハラーウィ難民キャンプで私設図書館を開設したサハラーウィ女性がいます。彼女のプロジェクトを支援するクラウドファンディングをご紹介いたします。

Almasar Library – Education Centre for Sahrawi refugees
https://gofund.me/1c380b85

以下、該当ページの日本語訳です。
岩崎有一


サハラーウィは50年前に西サハラの故郷から難民となって逃れてきた人々です。以来、アルジェリアの砂漠にある難民キャンプで暮らしています。
この難民キャンプで、ナジュラ・モハメド・ラミンはアルマサール図書館を設立しました。5年前の設立時、ナジュラには3つの目標がありました。
1)学校以外の場で本を読み学ぶ場を子どもたちに提供する
2)女性にとって本質的で切望されている保健教育と早期がん検診を提供する
3)難民キャンプでの深刻な食糧・水不足に対処するための具体的で持続可能な実践手段を、地域住民に伝える

難民キャンプは極めて困難な状況下にあり資金もごく限られていますが、ナジュラと彼女のチームはこれまでに、必要不可欠で人生を変えるようなサービスをサハラーウィ社会にいくつも提供してきました。
1)アルマサール図書館は400人以上の子どもたちに本や教材、教育支援を提供し、子どもたちの想像力や好奇心を育んできた
2)200人以上のサハラーウィ女性が乳がん啓発プログラムに参加した。また現在、約90人の女性がアルマサールの母乳育児プログラムの恩恵を受けている
3)アルマサールは100本以上の苗木を配布。約30世帯が研修と種を受け取り、食糧不足解消に向けた第一歩を踏み出している

2023年、ナジュラの活動を称えたBBCは、女性や環境の権利のための彼女の活動を評価し、「インスピレーションと影響力のある女性100人」に選出しました。しかし、厳しい砂漠での生活は困難を極めるものです。そこで、皆さんの支援が求められています。
40ユーロのご寄付が、アルマサール図書館の重要な活動の継続・拡大につながります。一冊の本と一粒の種が、サハラーウィ難民キャンプの人々の人生を変えていきます。

寄付金はナジュラに届けられ、教育プログラム・コーディネーター、保健コーディネーター、読書支援講師、警備員の給与に充てられます。また、厳しい気候に起因する予期せぬ出費もカバーできます。
他の方々とともに、私はナジュラがアルマサール図書館をいかに作り上げてきたかを感嘆とともに見守ってきました。彼女の献身と情熱は実に感動的なもの。みなさまのご協力とともに、このキャンペーンを通じて彼女の貴重な活動を支援したいと思います。
ありがとうございました!

Judit Tavakoli(在ドイツ・フランクフルト)


(岩崎より追記)
2023年に、私はナジュラさんと難民キャンプで出会いました。1989年に難民キャンプで生まれ、難民キャンプで育った女性です。周囲を砂漠に囲まれた環境において本こそが外界の存在を私に気づかせてくれたと語っていました。その後彼女は米国に留学し、2018年に応用科学の学位を得てキャンプに戻りました。
本がもたらした影響が忘れられなかったナジュラさんは、読書の効用を難民キャンプの多くの子どもたちに伝えようと私設図書館の設立準備を始め、2019年にアルマサール図書館を開設しました。本文中にも記されている通り、2023年にはBBCの「インスピレーションと影響力のある女性100人」に選ばれました。
またナジュラさんは、難民キャンプ内でがん患者が増加傾向にあることに気づいたことから、保健医療や食糧事情についての研究も続けています。支援物資に頼らざるを得ない難民キャンプの食事では、多くの添加物を摂取し続けてしまうことを懸念していました。彼女の保健医療分野に関する活動には、このような背景があります。
ちなみに、アルマサールで配布している苗は野菜の苗です。本クラウドファンディングを主催なさっているJudit Tavakoliさんは、フランクフルトの大学調査員です。

GoFundMeでは、少額でも寄付ができます。決済にはApplePayとGooglePay、クレジットカードが使えます。
寄付金額入力後にTip GoFundMeと表示される項目は、GoFundMeの運営者に向けた寄付金です。
Don’t display my name publicly にチェックを入れれば、お名前は表示されません。