西サハラ友の会資料 西サハラの資源問題〜国際法と国内法はどう関係するか

松野明久

モロッコは1975 年以来その占領下においている⻄サハラでさまざまな経済活動を⾏い、利益を上げている。例えば、世界的に知られたリン鉱⽯の採掘・輸出に加え、⻄サハラの農園でつくられたトマトや⻄サハラの⽔域でとれたタコを「モロッコ産」として輸出している。また、⼀定の資⾦提供と引き換えに、欧州や⽇本の漁船が⻄サハラの⽔域で漁を⾏うことを
許可している。さらには⻄サハラを再⽣可能エネルギーの⽣産拠点、そして海浜リゾートを中⼼とした観光拠点にしようと盛んに外国投資を呼び込んでいる。
(中略)
本稿では、まず、⻄サハラ⼈⺠の資源に対する権利の主張の根拠となる天然資源に対する恒久主権の概念を述べ、チェリー・ブロッサム号事件(⻄サハラのリン鉱⽯積荷差し押さえ事件)、EUモロッコ農⽔産品協定、EUモロッコ漁業協定とその裁判事例を紹介する。次に、⽇本ではどのような法的枠組みが存在するかを、関税法、⽇本モロッコ漁業協定、⽇本モロッコ投資促進協定を検討することで把握する。最後に、ビジネスと⼈権に関する国際的潮流の中で本問題をどう考えるべきか考察したい。 (「はじめに」より抜粋)


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▶︎▶︎▶︎「西サハラ友の会資料 西サハラの資源問題〜国際法と国内法はどう関係するか」 (A4版/18ページ)

■はじめに
■天然資源に対する恒久主権
■チェリー・ブロッサム号事件
■EUモロッコ農水産品協定裁判
■EUモロッコ漁業協定裁判
■(参考)パレスチナ被占領地のイスラエル入植地産品問題
■日本の法令における原産地表示〜関税法、不正競争防止法、景品表示法
■日本モロッコ漁業協定
■日本モロッコ投資促進保護協定
■最後に〜ビジネスと人権
■参考文献